← 選手名鑑に戻る

2026年4月26日、メヘレン戦。試合終盤の83分、シント=トロイデンのベンチから一人の18歳が呼ばれました。新川志音。ベルギーへ渡ってわずか3か月あまりでの、トップチームデビューです。

大阪出身の新川は、RIP ACE SCからサガン鳥栖のジュニアユース、ユースへと進み、2025年2月に2種登録選手としてトップチームに登録されました。その年、公式戦35試合に出場して5得点1アシストを記録し、U-18日本代表はもちろん、飛び級でU-22日本代表にも招集されるなど、早くから注目を集めていた選手だったようです。

「すぐにでも」という即答

2026年1月、STVVからのオファーに対して、新川は「すぐにでも移籍したいと思いました」と振り返っています。決断の理由として挙げているのは、ベルギー1部リーグでの上位争いと、このクラブですでに多くの日本人選手が結果を残してきたという実績だそうです。背番号は99、契約は2029年6月まで結ばれました。STVVの立石敬之CEOは「身体能力の高さとゴールに向かう姿勢が印象的」と、新川への期待をコメントしています。

本人が繰り返し口にしているのが、かつてこのクラブでプレーしていた岡崎慎司選手への尊敬の念です。プレミアリーグ制覇という結果を出した岡崎を、「多くの若い日本人選手にとって憧れの存在であり、手本」だと語っているのだとか。目標を聞かれれば「いつか同じようなタイトルを獲得したり、バロンドールを獲りたい」とまで口にし、「夢を見ることは自由ですから」と付け加えたそうです。18歳らしい、まっすぐな言葉のように感じます。

これからの新川志音

トップチームデビューはまだ途中出場の数分間に過ぎず、これから先、シント=トロイデンでどれだけ出場機会を積み重ねていけるのかは、まだ誰にも分かりません。ただ、鳥栖という育成に定評のあるクラブで結果を残し、飛び級で年代別代表に呼ばれてきたという経歴を思うと、この移籍が単なる勢いだけの決断ではないことは、なんとなく伝わってくる気がします。

バロンドールという言葉を、笑わずに口にできる選手が、このリーグでどんな景色を見ていくのか。しばらくは、そのプロセスをゆっくり追いかけてみたいと思っています。

出典:サガン鳥栖公式サイト、STVV(シント=トロイデンVV)日本公式サイト、DAZN、Yahoo!ニュース(サッカーキング配信)、Football Tribe Japan、Wikipedia日本語版「新川志音」。2026年9月時点の情報です。