土曜日の午後4時、ベルギーのスタジアムに人が集まり始める頃、日本はもう夜の11時です。「ベルギーリーグを見てみたいのだけれど、どこで見られるのか分からない」——そう言われることが、私はここ数年でずいぶん増えたように感じています。日本人選手が多くプレーしているリーグなのに、入口が意外と分かりにくい。だからこの記事では、2026-27シーズンの執筆時点で私が確認できた「見る方法」を、一緒に整理していきたいと思います。
まず、いちばん確実な入口はDAZN
日本国内でジュピラー・プロ・リーグをライブ配信しているのは、執筆時点ではDAZN(ダゾーン)です。DAZNは2025年夏にこのリーグの日本向け配信権を複数年で延長しており、その発表では「毎節3試合以上を配信し、うち1試合は日本語実況付き」とされていました。2026-27シーズンも、日本の複数のメディアが同じ枠組みで配信が続いていると伝えています。見逃し配信もあるので、深夜に無理をしなくても翌朝に追いつける、というのは大きいのではないかと思います。
ただし、「全試合ではない」という点は頭に置いておきたいところです。毎節9試合(18チームですので)のうち配信されるのは一部で、どの試合が選ばれるかは節ごとに変わります。日本人選手が所属するクラブの試合が中心になりやすい、というのが実感ですが、これも保証されているわけではありません。料金は、2026年9月上旬の時点でDAZN単体が月額4,200円(税込)、年間一括で32,000円、DMMのサービスと組み合わせた「DMM×DAZNホーダイ」が月額3,480円と案内されています。ABEMA経由で契約する「ABEMA de DAZN」という形もあるようです。
無料で見られる道もあります——BS10とシント=トロイデン
そうすると「まずはお金をかけずに試したい」という方も多いと思うのですが、その場合に選択肢になるのがBS放送のBS10(BS200ch)です。BS10は2026年8月7日の発表で、シント=トロイデンVV(STVV)の2026-27シーズンのリーグ戦全試合を、日本語実況・解説付きで全国無料放送すると案内しています。開幕戦のロンメル戦は8月8日(土)深夜3時35分から生中継されました。STVVは日本企業のDMMが経営するクラブで、日本人選手が最も多く在籍するクラブとして知られていますから、「日本人選手を見たい」という入口としては、これがいちばん手軽なのではないかと感じています。
気をつけたいのは、BS放送ですのでBSアンテナ(またはケーブルテレビや光テレビの対応環境)が必要という点と、公式の案内では試合のアプリ同時配信や見逃し配信は用意されていない、とされている点です。つまり「テレビの前で、その時間に」が基本になります。あくまでSTVVの試合に限られますので、他のクラブの試合まで追いたくなったときは、DAZNとの併用を考えることになるのだと思います。
時差の話——「深夜」と付き合うコツ
ベルギーと日本の時差は、夏時間の期間(3月末〜10月末)で7時間、冬時間で8時間です。ベルギーの週末の試合は、金曜の夜、土曜の午後から夜、日曜の昼から夜にかけて分散して組まれていますので、日本時間に直すと、だいたい夜11時から翌朝4時前後の間に収まります。私がよく勧めているのは、日曜の早い時間帯の試合を狙うことです。現地の日曜13時半キックオフなら、日本では夏なら夜8時半、冬でも9時半で、これなら生で見られます。それ以外は、無理に起きずに翌朝の見逃し配信で、というのが長く続けるコツなのではないでしょうか。
今季から変わったこと——18チーム、プレーオフなし
もう一つ、視聴の計画に関わる話があります。2026-27シーズンから、ベルギー1部は16チームから18チームに増え、2009年以来続いてきたプレーオフ制度が廃止されました。ホーム&アウェーの2回戦総当たり、全34節という、いわば「ふつうのリーグ戦」に戻ったわけです。これまでは春のプレーオフに向けて盛り上がりが集中する構造でしたが、今季は8月から翌年5月まで、毎週末の1試合が同じ重さで積み上がっていきます。だからこそ、自分のペースで無理なく見続けられる方法を最初に決めておくことが、以前より大事になったように私は感じています。
「どのサービスにどの試合があるか」は、変わります
最後に正直に書いておきたいのですが、放映権と配信の状況は本当によく動きます。この記事で紹介した内容は2026年9月5日時点で私が公式発表や報道から確認できたもので、配信される試合の選び方や料金、BS10の放送予定などは、シーズン途中でも変わる可能性があります。特定の日本人選手の試合が必ず見られる、とは書けないのがもどかしいところです。実際に契約や視聴の準備をされる前には、DAZNとBS10の公式サイトで最新の案内をご確認いただければと思います。
ベルギーの週末を、日本の深夜に少しだけ分けてもらう。そんな感覚で、まずは一試合、気軽に覗いてみていただけたら嬉しいです。その一試合が、このリーグを長く見ていくきっかけになるのではないかと、私は思っています。